ヴィヴィア

レ・モルテッレは、トスカーナ州マレンマ地区を代表するワイナリー。19世紀半ばのトスカーナ大公レオポルド2世の地図には既に存在していたという長い歴史を持っています。このレ・モルテッレを、イタリアワインの大手であるアンティノリ・ファミリーが1999年に購入。以降アンティノリの傘下としてワインを醸造しています。

拠点を置いているマレンマ地区は、トスカーナ州の南側に面する地域。もともとは湿地でブドウを栽培するには難しい場所でしたが、干拓を行ったことで世界から注目されるワイン生産地となりました。海沿いに面して干拓を行ったワイン産地というとフランスにあるボルドー地方のメドック地区が有名ですが、気候や土壌が似ているマレンマ地区でも同じようにボルドー品種を主軸としたワインが多く栽培されています。

こちらのヴィヴィアは、トスカーナの海岸地域では定番品種のヴェルメンティーノとアンソニカに加えて、フランスの品種であるヴィオニエをブレンドしたエレガントな白ワイン。マレンマの海岸沿いの土壌が生み出す塩味やミネラル感が特徴です。

ブドウは優しく圧搾され、それぞれの品種の特徴を際立たせるために別々に醸造。マストは自然な清澄化を促すため、24時間かけて10℃まで冷却し、温度管理されたステンレスタンクに移され、16℃でアルコール発酵を実施。ステンレスタンクで約3ヵ月と短期間澱とともに熟成されます。

外観は明るい緑色を帯びた麦わら色。 シトラスや洋ナシ、ライチのアロマに、ジャスミンやオレンジの花などのフローラルなニュアンスが伴うアロマティックで力強いノーズが魅力です。口当たりは心地よくフレッシュで香ばしく、典型的な地中海の味わい。いきいきとしたたっぷりの酸味が余韻を引き立てています。魚料理、サラダ、エビ、チーズ入りカツレツなどご家庭の料理に合わせやすく、ワインだけでも存分に楽しめる1本です。